人が定着する組織づくり/桑野会計事務所 桑野充弘/報告振返り記事
1. 例会の概要
1月の平野・上町支部例会では、桑野会計事務所 後継者の桑野充弘さんが報告者として登壇しました。桑野さんは大学卒業後、税理士を目指しながら家業を手伝っていたものの、職員全員が退職するという厳しい状況からのスタートでした。しかし、同友会への参加をきっかけに少しずつ状況が好転し、先月には事務所の代表を正式に承継されました。
2. 報告の主なポイント
桑野さんの報告からは、以下のような学びと気づきが得られました:
2-1. 本音を引き出す関係づくりの重要性
同友会の活動を通じて、職員や周囲の人々と真剣に関わることで本音を引き出し、信頼関係を築くことの大切さを実感したそうです。
2-2. 社員の成長がもたらす組織の変化
2012年まで社員の入れ替わりが続いていましたが、ある社員が定着してくれたことで、業績が大きく伸びた経験を共有。社員が内の仕事をしてくれることで、外回りの仕事に集中できる環境が整い、結果的に売上が向上したというエピソードが印象的でした。
2-3. 学び続ける姿勢の重要性
桑野さんは、同友会での人とのつながりから多くの学びを得てきたそうです。「前向きにチャレンジし、良い会社を経営している仲間の存在が自身の成長を支えてくれた」との言葉が心に響きました。
3. 討論振り返り
討論テーマ
「人間関係の良好な職場とはどんな職場ですか?また、それを作るためにどんな取り組みをしていますか?」
このテーマのもと、参加者同士が活発に意見を交わし、実体験や成功例、課題解決の工夫が共有されました。
3-1. 主な討論内容
良好な職場を作るための要素と取り組み
- 理念の浸透と共有
理念を職員全体で共有し、同じ方向を向いて働ける環境が良好な職場の基盤であるとの意見が多く出ました。一度忙しさの中で理念を忘れてしまった経験がある参加者からは、再び理念を浸透させたことで職場がまとまりを取り戻した事例が紹介されました。
採用段階で経営理念をしっかりと伝えることで、価値観が合う人を集め、職場の調和を保つ工夫が共有されました。「暑苦しい理念をあえて伝えることで、価値観のズレを防げる」というユニークな意見も出ました。 - コミュニケーションの工夫
組織の円滑な運営には、経営層と職員の間を繋いでくれる「翻訳者」として中間管理職の役割が重要だという意見がありました。また、経営者が自己開示を行い、社員一人一人を受け止める職場づくりをすることで、職員が安心して働ける環境が生まれるとの意見も出ました。
3-2. 具体的な取り組み
- ツールの活用
Zoomやチャットを使った効率的なコミュニケーションの事例が挙げられました。「どこでもドア」のように即時対応できる環境が、職員の安心感と効率化に繋がっているそうです。
4. 中小企業家同友会について
中小企業家同友会は経営者が集まり、経営者同士でお互いの経験と知恵を教え合い、高め合う学びの場です。
全国42,000人以上の経営者がおり、中小企業家同友会の中には、あなたが今抱える問題を過去に乗り越えた師匠のような存在の経営者がいます。身近に相談できる人がいない、本で学んだが中々上手くいかないという経営者の方は、一度例会に参加してみて下さい。ゲスト参加は無料です。
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